愛媛県道177号(1)
ホーム離島都道府県道探訪
◆概要
●路線名:大下白潟線
●島名:岡村島(おかむらじま)
●所在地:愛媛県今治市
●撮影日:2008年6月14日
◆写真紹介
[1]
県道探訪に移る前に、まず1枚の写真を紹介する。奥に見える吊り橋は、広島県呉市の上蒲刈島と豊島の間に建設中の豊島大橋(仮称)で、2008年11月の開通が予定されている。実はこの橋、今回紹介する岡村島にとって大きな意味を持っている。というのは、この橋の開通によって、岡村島は晴れて本土と陸続きになるのである。
豊島大橋は、安芸灘諸島連絡架橋構想に含まれる8橋のうちの1つ。すでに6橋が開通済みで、豊島大橋の整備により、本土から、下蒲刈島、上蒲刈島、豊島、大崎下島、平羅島、中ノ島(以上、広島県呉市)、そして岡村島(愛媛県今治市)の計7島が道路で直結されることとなる。
 
[2]
間もなく「離島」の立場から解放される岡村島であるが、1998年にはすでに平羅島、中ノ島を介して大崎下島と連絡橋で繋がっており、今回は連絡橋を渡ってバイクで岡村島にアプローチした。従って、県道177号の探訪は、港からではなく、島の西方に当たるこの写真の県道終点から開始することとなる。
なお、県道177号は、ここから岡村島南岸を東進した後、海に分断されながら、さらに小大下島、大下島へと続いており、3島に跨るという珍しい県道である。
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[3]
県道終点から少し進むと、早速「岡村港 2km」の標識が現れる。今まで訪れた離島では、この手の距離標識は皆無であったが、ここの場合、島外からの交通があるため、設置の必要性も理解できる。
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[4]
[3] の地点で走ってきた道を振り返る。写真左端に見える橋が、先ほどバイクで通過した中ノ島と岡村島を結ぶ岡村大橋。ちなみに、岡村島〜大崎下島間は広域農道として整備されており、「オレンジライン」の愛称が付けられている。
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[5]
[3] の地点で、さらに海側に目を移すと、目と鼻の先に大崎下島の御手洗集落が望める。御手洗は江戸時代に海運の中継基地として栄えた港町で、現在は国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。歴史ある街並みに溶け込むように、以前、旧型標識「学校あり」が存在していたことは、「旧型道路標識写真集」の「番外2」でも紹介したとおり。
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[6]
海に面した気持ちの良い1.5車線路が、島の南岸に続く。今回はバイクなのであっという間だが、周囲の島々を眺めながらゆっくりと散歩するのも良さそう。
 
[7]
さらに進むと、島の南端に当たる観音崎が見えてきた。県道は岬の付け根をショートカットするが、岬までは遊歩道が通じている。
 
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観音崎の付け根から北東方向に進路を変えた県道。徐々に人々の生活臭が漂ってくるようになる。
 
[9]
そして、岡村島の中心である岡村集落へ。2005年1月に今治市と合併するまでは、旧関前村の役場が置かれていた。集落内では県道の拡幅工事が進行中。
 
[10]
島の海の玄関口に当たる岡村港には9:45に到着。実はこの時点で、乗船予定の今治行きフェリーの出港時間が10分後に迫っており、急いで島内県道の残り約1kmの区間へとバイクを進める。
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[11]
少し内陸に入った1.5車線路を進むと、再び視界に海が入ってきた。
 
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そして間もなく、島内県道の起点に到着。この写真は走ってきた道路を振り返って撮影したもの。[2]の終点と同様、県道標識の存在が嬉しい。
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[13]
この先も海岸沿いに島の周回道路が延びているが、道路の規格が明らかに違うことが分かる。
 
[14]
東方向に目を向けると、海を隔てて小大下島が。小大下島島内の県道177号探訪は次回のお楽しみ。さらに東側の大下島とともに、島内県道の距離は短く、次回はいつもの通り徒歩で十分である。
 
[15]
島内起点の写真撮影後は、急いで岡村港へ。フェリーの出港まで残された時間はあと僅か。集落内を回ることもできないまま、切符売場で乗船券を買い求める。
写真は桟橋側から見た案内標識。「豊浜、豊町」の地名は、豊島、大崎下島の両島を指している。
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9:55の出港ギリギリにフェリーに乗り込む。当然のように、自分が最後の乗船客であった。
 
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フェリーのデッキから眺めた岡村集落。小大下島、大下島の探訪時に寄るチャンスはあり、今度はぜひゆっくり集落内を歩きたい。
 
[18]
周囲約11km、人口約500人の岡村島。本土と陸続きになった後、どのように島が変化するかも興味深い。

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