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◆概要 |
●路線名:長目中ノ島線 | |
●島名:保戸島(ほとじま) | |
●所在地:大分県津久見市 | |
●撮影日:2007年4月30日 |
◆写真紹介 |
[1] 保戸島は大分県津久見市沖に浮かぶ周囲約4km、人口約1400人の島である。実は4年前の2003年5月にも一度訪れているのだが、その時はこの島にすっかり魅了されるとともに、その魅力を堪能するには余りにも滞在時間が短かったため、改めて今回ゆっくりと島内を歩くことにしたのである。 保戸島への足は津久見港発着の高速船「やま丸」。今回は9:10発の「ニューやま2号」に乗船した。 |
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[2] 津久見港から約25分の乗船で保戸島へ。多くの離島の例に漏れず、ここでも高速船着岸と同時に生活物資や荷物の積み下ろしが行われる。 |
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[3] そしてこれが高速船乗り場から見た保戸島集落。漁港に面して建ち並ぶ近代的な3階建て住宅、見上げるほどの急斜面に続く家々、そして何よりも土地を埋め尽くすその密度・・・。この光景を初めて目にした4年前は、一瞬のうちにこの迫力に飲み込まれ、しばし立ち尽くしたほどだった。 この特異な景観を形成した要因はもちろん人口に対して平地が極端に少ないことによるが、さらにはこの島が遠洋マグロ漁の基地であり、その潤いにより立派な3階建て住宅が林立したという背景もある。 (写真拡大) |
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[4] さて、ついつい島の景観に目を奪われてしまうが、4年前、この島を訪れた目的は実はやはり県道の探索であった。ただ、その時は十分な時間もなく、県道の証拠も発見できずじまい。そこで、今回はまず県道と思しきルートを再度ゆっくりたどることから始める。 詳細な道路地図によると、県道612号は高速船乗り場付近から海岸沿いに南下しているが、その状況は写真のとおり。道路とも港湾エリアとも覚束ない離島県道にありがちな状況となっている。また、周辺をくまなく探したが、起点標などもやはり見当たらなかった。なお、路線名となっている「長目」は本土側(津久見湾の北側の半島)にある地名であり、起点は本土にある可能性がある。 |
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[5] 高速船乗り場から岸壁沿いに約100m南下すると、舗装がコンクリートからアスファルトに変わり、少し道路らしくなる。左手は相変わらず3階建て住宅が続き、1階が店舗となっている住宅も少なくない。 |
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[6] さらに歩を進めると、水面に浮かぶ海鳥にエサをやる親子がいた。ほほえましい光景にしばし足が止まった。 |
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[7] 岸壁沿いの道路は、保戸島漁村センターの手前で右折となる。この部分は10万分の1程度の道路地図上でも県道ルートの屈曲部として表現されており、県道の可能性が高いと思われるが、やはりそれを示す物証はない。 |
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[8] [7]の地点で歩いてきた道路を振り返る。写真左端の少し左手に高速船乗り場がある。 (写真拡大) |
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[9] [7]の地点で右折してすぐ、今度は左折となる。ここにはカーブミラーが設置され、その下には「止まれ」標識も。保戸島にあっては貴重な道路標識である。 |
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[10] 左折した先は、住宅沿いの道路とは別に、右手に再び港湾関係のスペースが広がった。ここは、より道路らしい住宅沿いを進むことにする。 |
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[11] 左手にはなおも3階建て住宅が建ち並ぶ。右手の港湾スペースとの間には街路樹も植えられ、保戸島にしてはスマートな印象。 |
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[12] 離島ではお馴染みの猫集団。カメラを構えても逃げないが、同時に関心もないようで、なかなか振り向かない。 |
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[13] さらに進むと、今度は高い堤防が右手から迫り、再び住宅と海に挟まれた狭い道に。 |
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[14] 商店の軒先に置かれていた少々くたびれたガチャガチャ。「ディスプレイ」には「KAT-TUN」(左下)も見えるが、果たして正常に動作するのだろうか。 |
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[15] 住宅と堤防に挟まれ、かなり威圧感のある道路。車の通行がほとんどないので問題ないと思われるが、車同士のすれ違いはできない。 左手の住宅は高速船乗り場から途切れることなく、かれこれ500mは続いており、いかにこの島の住宅数が多いかが分かる。 |
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[16] その住宅がようやく途切れる気配を見せてきたと同時に、堤防沿いの道路も右手へ折れる。正面の建物は保戸島中学校。道路地図ではこの付近が県道の終点と描かれているようにも見え、特に周囲に注意を払う。 |
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[17] すると、このような「基準点」と刻まれた鋲が道路に埋め込まれていた。残念ながら県道を示すものかどうかは不明だが、少なくとも今までたどってきたルート上には同じものはなかった。 |
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[18] [16]の写真にも写っている魚の干物。この島では随所に生活感溢れる光景が見られる。 |
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[19] 保戸島中学校から先にも海沿いの道路が続いており、行けることころまで進むことにする。 |
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[20] 保戸島中学校から歩くこと約200m、遂に保戸島南端の漁港に到着。写真左端に写っている小山が県道の路線名となっている「中ノ島」で、保戸島とは陸続きである。その中ノ島の右手の山々は本土のはず。本土との距離を確認するため、さらに写真右手の堤防の突端へ。 |
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[21] 堤防の突端から見た本土の間元集落。その距離僅か200m余り。さらに中ノ島と本土は100m余りしか離れておらず、架橋することなど容易いと思える。 ただ、仮に架橋したとして、渡った先はリアス式海岸を縫うように進む県道611号(四浦日代線)。津久見市街までの所要時間では高速船の方に分があり、架橋の要望はあまりないのかもしれない。 |
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[22] 以上、4年ぶりに改めて島内の県道と思われるルートをたどってみたが、残念ながら決定的な物証の発見には至らなかった。しかし、保戸島の魅力は何と言っても件の住宅密集地であり、むしろこれからが探訪の本番である。時間は11:00すぎ、乗船予定の高速船出港までまだ2時間もあり、たっぷりと島内を巡ることができそうである。 写真は[21]と同じ堤防から振り返った保戸島集落。 (写真拡大) |
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