左の写真は、1988年に今はなき新潟交通鉄道線の白山前駅を撮影したもので、写真手前〜左手方向が国道116号である(写真中央左寄りに国道標識が写っている)。当時の新潟交通は、白山前〜東関屋間が路面区間となっており、オレンジと緑に塗られた古びた電車が国道上を走っていた。その新潟交通も、1992年に白山前〜東関屋間が廃止になったのを始めとして路線を縮小していき、1999年には最後まで残っていた東関屋〜月潟間も廃止になり、鉄道線は姿を消してしまった。
2002年10月、定点撮影のため再び現地を訪れたのだが、はっきり言って左の写真の撮影場所を特定するには一苦労であった。まず、車で国道116号をたどったときには全く撮影場所に気付かず、その後、確かこの辺のはずと周辺を歩き回ってようやく撮影場所が把握できたという有様である。14年ぶりに同じ場所に立って撮影したのが右の写真であるが、その変わりようには本当に驚かされた。新潟交通の古風な駅ビルが取り壊されているのは当然としても、まさか交差点の位置まで移動しているとは。僅かに、撮影場所特定の有力な手がかりとなった後方の茶色のビルと、右側に見えている白山神社の松の木の存在だけが、2枚の写真の撮影場所が同じであることを物語っている。 |