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◆概要 |
●路線名:天売島線 | |
●島名:天売島(てうりとう) | |
●所在地:北海道羽幌町 | |
●撮影日:2010年8月26日 |
◆写真紹介 |
[1] 天売島へは羽幌港8:30出港のフェリー「おろろん2」に乗船。8月も終わりに近いが乗船客は多い。 |
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[2] 「おろろん2」は、天売島と並んで洋上に浮かぶ焼尻島に寄港した後、天売島に船首を向ける。天売島は周囲約12km、最高標高185mの島で、船上から見る限りはなだらかな地形の印象。目的の道道548号は、海岸沿いに島をほぼ一周している。 |
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[3] 羽幌港から1時間35分の乗船で天売島に到着。道道探訪は自転車で回ることにし、早速、レンタサイクル屋に声をかける。店のおばちゃん曰く、意外にも島の西側にはかなりの急勾配があるとのことなので、電動アシスト付自転車を2時間1300円でレンタル。暑いからと差し出してくれたタオルを首に巻いて、10:30、店を出発。 |
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[4] 港では巨大なオロロン鳥(ウミガラス)が来島者をお出迎え。オロロン鳥は北太平洋や北大西洋に分布する海鳥で、かつては天売島が国内の主要な繁殖地だったが、島周辺での流し網漁による混獲や天敵の増加が原因で、近年、天売島での繁殖数は激減している。先ほどのおばちゃんによると、オロロン鳥を含めた海鳥の繁殖時期はすでに終わっているとのことで、残念ながらオロロン鳥の姿を見ることは叶わないようだ。 |
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[5] 道道548号の探訪は、まず道道関連の標識探しからスタート。すると、港のすぐ近くで、あっさりと548号の起点標を発見。本土の道道と同様、管理標識類はしっかり整備されているようだ。 (写真拡大) |
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[6] 港を背に道道548号を自転車で漕ぎ出す。まずは2車線の登り坂で、早速、アシスト機能を使用すると、やはり楽である。左手には海を隔てて焼尻島を望む。 |
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[7] 段丘上まで登ると道路は平坦に。ちゃんと起点標と同じ様式のキロポストも立っており、この後、現在位置の把握に役立った。 |
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[8] 「赤岩展望台4.0km」の案内標識。赤岩展望台は島の最西端に当たり、道道548号探訪においては折り返し地点というイメージである。この辺りは密集度はさほどないものの、道路沿いに家並みが続く。 (写真拡大) |
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[9] 中には重厚な造りの古建築も。かつて鰊漁で繁栄した時代の名残であろうか。 |
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[10] 3キロポストを過ぎたところで、これまでほぼ2車線だった幅員が1.5車線に狭まった。同時に集落もこの地点を境に尽きたようである。 |
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[11] 道路スペックが低下した道道は、海岸をかすめた後、進路を段丘崖へと向ける。 |
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[12] すると、レンタサイクル屋のおばちゃんの話のとおり、急勾配区間が出現。自転車のアシスト機能を「強」にしてもきつく、押し歩きをしたくなるほどだが、走行ペースを保つため、何とか気合いで漕いで行く。 |
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[13] ある程度標高を稼いだところで振り返ると、焼尻島と大海原を見渡す絶景が広がりつつあった。この先は、さらなる好展望を得ることを励みに自転車を漕ぐこととなった。 |
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[14] 前方にはちらりと赤岩展望台に立つ灯台が。灯台までの比高、距離を考えると、ほぼこの急勾配のまま、登り詰めなければならないようだ。 (写真拡大) |
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[15] 再び振り返って焼尻島を撮影。額の汗をぬぐいながらしばし眺望を楽しむ。 |
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[16] そして、11:40、港を出発してから1時間10分でようやく赤岩展望台に到達。船上から見たなだらかな島影からは想像もつかない、厳しい道のりだった。 なお、写真で一方通行の標識が見えているが、赤岩展望台から先は6月1日〜8月31日の間、右回りの一方通行となっている。 (写真拡大) |
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[17] 展望台周辺は海鳥の繁殖地となっているが、前述のとおり残念ながら1羽の鳥の姿もなかった。 |
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[18] 道道548号は赤岩展望台で進路を東向きに変え、ようやく登坂も一服。右手に焼尻島を望む絶好の展望道路を自転車で爽快に流す。 |
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[19] 赤岩展望台から走ること約10分で千鳥ヶ浦園地に到着。ここには海鳥観察舎があり、断崖絶壁で営巣する海鳥を無料の望遠鏡で観察できる。しかし、望遠鏡を覗いても、見えるのはオロロン鳥の繁殖を促すために設置されたデコイ(オロロン鳥の模型)のみ。ちなみにデコイは本物そっくりで、たまに本物と勘違いしたまま喜んで帰る観光客もいるそうだ。 (写真拡大) |
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[20] 観察舎内に掲示されていた1963年以降のオロロン鳥の飛来数の変化。1963年の8000羽から2009年には15羽とかなりの激減ぶりである。今年(2010年)は5月19日に16羽の飛来が確認されたとのこと。今後、繁殖が順調に進み、少しでも飛来数が回復することを祈りたい。 (写真拡大) |
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[21] 観察舎付近からの断崖絶壁の眺め。断崖の中腹にオロロン鳥の繁殖地がある。 (写真拡大) |
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[22] 千鳥ヶ浦園地から先もしばらくの間、気持のよい展望道路が続くが、8キロポスト付近からは、登りと同様、急勾配で標高を下げ始める。そのため、爽快に走るどころか、ブレーキをかけるのが大変だった。 |
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[23] 下り急勾配を下り切ったところで道道の2車線幅が復活。同時に一方通行区間も終了した。 |
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[24] そして、12:45、行きに通った道道ルートに突き当り、天売島一周を達成。交差点の手前には、恐らく道道548号唯一と思われる道道標識が立っていた。なお、この地点は写真[7]の1キロポスト地点の手前(港側)に当たるが、往路ではこの交差点を全く気に留めることはなかった。 (写真拡大) |
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[25] レンタサイクル屋には12:50に帰還。レンタル時間2時間で10:30出発だったから思いっきり遅刻なのだが、有難いことにおばちゃんから不問にしてもらえた。 自転車返却後はすぐに写真の「てうり亭」へ。実は高速船の出港まで30分を切っており、急いでうにいくら丼(1600円)を注文する。島のパンフレットの謳い文句「うにのうまさは絶品中の絶品」の言葉に違わず、うにの味は素晴らしく、うに丼(1900円)にしなかったことを少し後悔した。 |
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[26] 定刻の13:20、高速船「さんらいなぁ」は天売島を出港。最後はバタバタしてしまったが、心も腹も満たされた離島道道探訪だった。 |
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